- 「うちは小さい会社だから、狙われるはずがない」
- 「ホームページに重要な情報は載せていないから大丈夫」
もし、このようにお考えでしたら、その認識は今すぐ改める必要があります。実は、サイバー攻撃の対象の多くは、セキュリティ対策が手薄になりがちな中小企業なのです。
ホームページのハッキングは、単にサイトが見られなくなるだけではありません。顧客情報の漏えい、会社の信用の失墜、そして莫大な損害賠償…と、事業の存続を揺るしかねない深刻な事態に発展するケースも少なくないのです。
この記事では、なぜ中小企業のホームページが狙われるのか、具体的な被害事例、そして今すぐご自身でできる予防策から専門家による対策まで、分かりやすく解説します。会社の未来を守るため、ぜひ最後までお読みください。
なぜ、大企業だけでなく中小企業のサイトも標的になるのか
まず理解すべきなのは、攻撃者が「会社の規模」でターゲットを選んでいるわけではない、という事実です。彼らはプログラムを使い、インターネット上のウェブサイトを無差別に、そして自動的に攻撃しています。
攻撃者は「企業の大小」を見ていない
ハッカーは、脆弱性(セキュリティ上の弱点)のあるウェブサイトを、専用のツールを使って常に探し回っています。彼らにとって、会社の知名度や規模は関係ありません。「侵入しやすいかどうか」が唯一の判断基準です。
つまり、セキュリティ対策が甘いサイトは、大企業であろうと中小企業であろうと、等しく攻撃対象になるのです。
狙いはウェブサイトの「乗っ取り」と「踏み台」
攻撃の目的は様々ですが、中小企業がターゲットになる主な理由は以下の通りです。
- 個人情報の窃取: お問い合わせフォームなどから得た顧客情報を盗み出し、不正に利用したり、名簿業者に売りさばいたりします。
- 不正サイトへの誘導(改ざん): サイト訪問者を、ウイルスを仕込んだサイトや悪質な詐欺サイトへ強制的に転送します。
- 踏み台(スパムメール送信元): 乗っ取ったサーバーを悪用し、大量の迷惑メールを送信します。これにより、あなたの会社がスパムメールの送信元としてブラックリストに登録されてしまう可能性があります。
- 身代金の要求(ランサムウェア): サイトのデータを暗号化して使えなくし、元に戻すことと引き換えに金銭を要求します。
セキュリティ対策の甘さが格好の標的に
大企業は専門の部署や担当者を置き、多額の予算をかけてセキュリティ対策を行っています。一方で、中小企業では、以下のような理由からセキュリティ対策が後回しにされがちです。
- ホームページの知識がある担当者がいない
- セキュリティ対策にまで手が回らない、予算が割けない
- 「うちは大丈夫」という思い込み
このようなセキュリティ意識の低さ、対策の甘さこそが、攻撃者にとって格好の標的となってしまう最大の理由なのです。
ホームページがハッキングされた場合に起こる、深刻な被害とは
万が一、自社のホームページがハッキング被害に遭ってしまった場合、具体的にどのような事態が起こるのでしょうか。ここでは、代表的な4つの被害について解説します。
会社の信用が地に落ちる「ブランドイメージの失墜」
サイトが改ざんされ、不適切な内容が表示されたり、訪問者にウイルスを感染させるような事態になれば、会社の信用は一瞬で失墜します。
「セキュリティもまともにできない会社」というレッテルを貼られ、長年かけて築き上げてきたブランドイメージやお客様との信頼関係が崩れ去ってしまうでしょう。一度失った信頼を取り戻すのは、決して簡単なことではありません。
顧客を危険に晒す「個人情報・機密情報の漏えい」
お問い合わせフォームや会員登録などによって得たお客様の氏名、住所、メールアドレスといった個人情報が漏えいした場合、その被害は計り知れません。
漏えいした情報は悪用され、お客様が詐欺や迷惑メールなどの二次被害に遭う可能性があります。そうなれば、損害賠償問題に発展するだけでなく、企業の社会的責任を厳しく問われることになります。
これまでの努力が水の泡「SEO評価の急落」
Googleなどの検索エンジンは、ユーザーに安全なサイトを提供することを使命としています。そのため、ウイルスに感染したり、不正なサイトに改ざんされたりしたホームページは「危険なサイト」と判断され、検索結果に表示されなくなります。
これまでコツコツとブログを更新し、時間と労力をかけて高めてきたSEO評価が一瞬でゼロになり、集客の要を失ってしまうのです。
事業の存続を脅かす「高額な復旧費用と機会損失」
ハッキングされたサイトを元に戻すには、専門家による調査と復旧作業が不可欠です。原因の特定、不正なファイルの駆除、脆弱性の解消など、作業は複雑で多岐にわたるため、数十万円から数百万円といった高額な費用がかかることも珍しくありません。
さらに、サイトが停止している間の売上減少や、問い合わせの機会損失など、目に見えない損害も発生し、事業の継続自体が困難になるケースもあります。
まずはセルフチェック!サイトが改ざんされていないか確認する3つの方法
「もしかして、うちのサイトも…?」と不安になった方のために、ご自身で簡単にできるチェック方法をご紹介します。
方法1:Google Safe Browsingでサイトの安全性を確認
Googleが提供する無料のサービスで、URLを入力するだけで、そのサイトが安全かどうかを診断できます。
【確認手順】
- Google Safe Browsing サイトステータスにアクセスします。
- 自社のホームページURLを入力し、検索します。
- 「安全でないコンテンツは検出されませんでした」と表示されれば、ひとまず問題ありません。
方法2:Google Search Consoleの警告メッセージを確認
Google Search Consoleは、サイトのパフォーマンスを監視するための無料ツールです。サイトにセキュリティ上の問題が検出されると、ここに警告メッセージが届きます。定期的にログインして確認する習慣をつけましょう。
方法3:サイトの表示や挙動に異変がないか目視で確認
- 身に覚えのないファイルがアップロードされていないか
- デザインが崩れたり、見慣れない文言が追加されたりしていないか
- クリックすると、意図しない海外のサイトなどに飛ばされないか
- サイトの動作が異常に重くなっていないか
こうした普段との違いに気づくためにも、日頃から自社のサイトをチェックすることが重要です。
被害を防ぐために!今すぐ実践できる5つのセキュリティ予防策
ハッキング被害は、日頃からの基本的な対策を徹底することで、そのリスクを大幅に下げることができます。特に、世界中のウェブサイトの多くで利用されているWordPressは、そのシェアの高さから攻撃の標的になりやすいため、以下の対策は必須です。
1. WordPressとプラグインは常に最新の状態に保つ
WordPress本体、テーマ、プラグインは、セキュリティ上の弱点(脆弱性)が見つかると、それを修正するためのアップデート版が配布されます。古いバージョンのまま放置することは、「どうぞ攻撃してください」と玄関の鍵を開けているようなものです。常に最新の状態を保つことを徹底しましょう。
2. 推測されにくい複雑なパスワードを設定する
- ユーザー名: `admin` や会社名など、推測されやすいものは避ける。
- パスワード:
- 大文字、小文字、数字、記号を組み合わせる。
- 12文字以上の長さに設定する。
- 他のサービスで使っているパスワードを使い回さない。
安易なパスワードは、攻撃者に侵入の糸口を与えてしまいます。管理が大変な場合は、パスワード管理ツールの利用も検討しましょう。
3. 使用していないプラグインやテーマは削除する
現在使っていないプラグインやテーマを「無効化」しただけで放置していませんか?無効化状態でも、サーバー上にはファイルが残っているため、その脆弱性を突かれて攻撃される可能性があります。不要なものは、必ず「削除」してください。
4. WAF(Web Application Firewall)を導入する
WAF(ワフ)とは、Web Application Firewallの略で、ホームページへの不正なアクセスや攻撃を検知し、ブロックしてくれる防御システムです。例えるなら、ホームページの前に立つ優秀な警備員のような存在です。
最近では、多くのレンタルサーバーが標準機能やオプションとしてWAFを提供しています。契約しているサーバーのサービス内容を確認してみましょう。
5. 定期的にバックアップを取得する
どれだけ対策をしても、サイバー攻撃のリスクを完全にゼロにすることはできません。万が一の事態に備え、サイトのデータ(ファイルとデータベース)のバックアップを定期的に取得しておくことが最後の砦となります。バックアップがあれば、被害を受けたとしても、正常な状態に復旧させることが可能です。
万が一、被害に遭ってしまったら?冷静に行うべき初期対応
もし、サイトの改ざんやハッキングの被害に遭ってしまった場合は、パニックにならず、以下の手順で冷静に対応してください。
Step1:被害の拡大を防ぐためサイトをオフラインに
まずは、訪問者が被害を受けたり、攻撃が他のサイトへ拡大したりするのを防ぐため、サイトを一時的に非公開にします。.htaccess
ファイルを編集してメンテナンス状態にするか、サーバーの管理画面でアクセス制限をかけるのが一般的です。
Step2:契約しているサーバー会社に連絡
次に、契約しているレンタルサーバーのサポートに連絡し、ハッキングされた可能性があることを伝えます。サーバー側で調査を行い、不正なアクセスログなどの情報を提供してくれる場合があります。
Step3:専門家(制作会社)に調査と復旧を依頼
被害に遭ったサイトの復旧作業は、非常に専門的な知識と技術を要します。むやみにファイルを触ると、かえって状況を悪化させたり、証拠を消してしまったりする可能性があります。
原因の特定と完全な復旧、そして再発防止策を講じるためにも、必ず信頼できる専門家(ホームページ制作会社など)に相談してください。
自社での対策に不安な中小企業様へ。専門家(メイクル)に任せるという選択肢
ここまでセキュリティ対策の重要性についてお伝えしてきましたが、
「専門用語が多くてよく分からない…」
「日々の業務に追われて、そこまで手が回らない」
というのが、多くの中小企業様の本音ではないでしょうか。
私たちメイクルは、そんな企業様のために、制作から公開後の保守・管理までを一貫してサポートしています。
プロによる安心のセキュリティ対策と運用サポート
私たちは、200社以上のホームページ制作実績 を通じて、中小企業様が抱える課題と向き合ってきました。その経験を活かし、納品時には最新のセキュリティ対策を標準で実装しています。
しかし、本当の勝負は公開後です。日々発生する脅威からサイトを守り続けるためには、継続的なメンテナンスが欠かせません。
万が一の時も迅速に対応できるパートナー
自社で管理している場合、いざトラブルが起きると「どこに連絡すればいいのか」「何から手をつければいいのか」と混乱してしまいがちです。
私たちをパートナーとして選んでいただければ、万が一の際も迅速に状況を把握し、被害を最小限に食い止めるための対応が可能です。私たちには、お客様のビジネスを永続的に支えるパートナーでありたいという想いがあります。
メイクルの「管理代行」プランのご紹介
「WordPressのアップデート作業が不安」「セキュリティ管理は専門家に任せたい」というお客様の声にお応えして、メイクルでは月額8,000円からの「管理代行プラン」をご用意しています。
- WordPress・プラグインの定期アップデート
- テキスト修正、画像の差し替え
- 運用に関するご相談
など、サイトの健全な運用に必要な作業をすべて代行いたします。 日々の面倒な管理は私たちプロに任せ、お客様は本業に集中してください。
▼サービスの詳細はこちら
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まとめ
今回は、中小企業のホームページがなぜ狙われるのか、そしてその対策について解説しました。
- 攻撃者は会社の規模ではなく、サイトの脆弱性を見ている
- ハッキング被害は、金銭的損失だけでなく、会社の信用も失う
- 基本的な予防策(アップデート、パスワード管理など)を徹底することが重要
- 自社での管理が難しい場合は、専門家に任せるのが安全かつ確実
ホームページは、今やビジネスに不可欠な「資産」です。 その大切な資産を悪意ある攻撃から守ることは、お客様や取引先を守り、ひいては会社の未来を守ることに繋がります。
この記事をきっかけに、自社のセキュリティ対策について、今一度見直していただけますと幸いです。メイクルでは、セキュリティに関するご相談も無料で承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
Q&A
Q. WordPressはセキュリティが弱いと聞きましたが本当ですか?
A. いいえ、一概にそうとは言えません。WordPress自体は世界中の開発者によって常にセキュリティが強化されています。問題なのは、アップデートを怠ったり、信頼性の低いプラグインを使用したり、安易なパスワードを設定したりする「使い方」にあります。適切に運用すれば、WordPressは非常に安全で強力なツールです。
Q. セキュリティ対策にはどれくらいの費用がかかりますか?
A. 対策の内容によって様々です。WAFの導入などは月額数千円から可能な場合が多いです。メイクルの「管理代行プラン」 のように、サイトの保守運用とセットで月額制のサービスを利用するのも一つの方法です。まずは専門家に相談し、自社に必要な対策と費用の見積もりを取ることをお勧めします。
Q. 被害に遭ったかどうか、無料で診断してもらえますか?
A. はい、メイクルでは初回のお打ち合わせは無料で承っております。 その中で、サイトを拝見しながら簡易的な診断や、現状のリスクについてアドバイスさせていただくことは可能です。本格的な調査・復旧作業については別途お見積りとなりますが、まずはお気軽にお問い合わせください。